ドコカンカ書庫

おさいさんとヨモが入り浸る鄙びた書庫

雲を遮る太陽の話

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現状のスタメン。三日前くらいに変えた。






去年の春先に愛車のCDプレーヤーが壊れた。



一度CDを飲み込むと、吐き出してくれない気配がした。

それまで行きはCDプレーヤーで好きなCD、帰りはスマホSpotifyというルーティンだったが、最近行きはラジオに変えた。朝は大層な寝ぼけ眼なので、スマホを操作する心の余裕がない。専らNHKの「古楽の楽しみ」という番組を聞いている。

あ、この曲いいなと思うとたいていの場合、バッハである。そうか私はバッハが好きだったのか、と気づいたのもつい最近の話である。

 

そのちょっと前(CDプレーヤーが壊れるちょっと前)、愛用していたipod nanoの充電がいよいよほんの十分ももたなくなり、スマホで音楽を聴くという選択肢がもともとない私は新しい音楽プレーヤーを探し始めた。これが沼の始まりだったのだ。

(ここから先は意味不明な単語が続く可能性があります。ご注意ください)

小型のプレーヤーを探していた私が最初に手にしたのはcayinのN3というDAP(デジタルオーディオプレーヤー)だった。

選んだ理由は、昔住んでいた深センのメーカーだったから、あと小型だったから、あとipodはもうtouchしか販売されていなかったから(最新のtouchはわからんけど、今はiphoneの音質もずいぶんよくなったねえ)。

ちなみに私の音楽プレーヤー遍歴は無名MP3プレーヤー(USB端子が付いていて直接PCに接続できて録音機能もあったからネットラジオを録音して聞いたりしていた)→ipod nano(第4世代)→ipod nano(第6世代)→ipod touchipod nano(第7世代)という具合である。

N3は持ってみると本当に軽くて(すぐ買った)。そして当時愛用していたZEROAUDIO(メーカー)のCARBO BASSO(イヤホン)ともまあまあ相性が良かった。そういえばnanoの不調と同時にイヤホンもなんだか断線気味で、まとめて買い替える時期なんかなとぼんやり思っていた。

 

 

ここで一旦イヤホンの話に。

上記のCARBO BASSOはコードがいまいち貧弱だったけど、3本くらいはリピートした記憶がある。軽い躯体ながら低音をうまく鳴らすイヤホンで、イヤーピースもなかなかにやわらかかった。その前に使っていたのが、確かJVCのXXシリーズのどれかだったと思う。低音を強めに聞きたくて、そちらに特化したイヤホンをあえて選んでいた。当時はイヤホンなら五千円までは出せるかなぁと思っていたので、既に感覚はおかしい笑

 

さて、cayin N3の入手と同時にイヤホンも良きものに変えようと思った私、何をとちくるったのか一気に3本も購入してしまう。ラインナップはこちら。

 

水月雨のSpaceShip。耳にぐいぐい押し込んで聞くタイプ。音は結構よかったけどタッチノイズが…shure掛けで耐えるべきだったのだろうか。コードもまあまあ硬かった気が。

2  AZLAのORTA 中古にて。デザインがかわいいのとライトニング変換ケーブルが付属していたのが決め手。軽やかな音を鳴らすが低音重視だった当時の私には物足りなさあり。リケーブルしようとしたら壊れてしまった涙

SHUREの215CL ついにあのSHUREに手を出す。ORTAとは異なる方向性の明瞭さと軽さ。どちらかというとこちらの方が音にあたたかみがある。付属ケーブルが合わなすぎてわりとすぐにリケーブルしてしまった。これだけは今も手元にある。ただし、合わせるDAPをかなり選ぶタイプのイヤホンだと思っている。not クラシック。

 

 早速手に入れた3本のイヤホンでいろいろな音楽を聞いてみると、それぞれ違う音がする、……気がする。

心の奥底のコレクター魂に火が付きかけてかなり危ない。でも、誰も止めてくれる人がいない(基本的に一人で新しい沼にはまって、周りに公言する頃にはもう戻れないところまで行ってしまっていることがよくある)。そして何やらさらっと書いてしまっているが、既にリケーブルにも手を出してしまっている!!!

当時の私はDAP、イヤホンの沼には既に足を踏み入れていたがそれと同時にヘッドホン、ポタアン、リケーブル、バランス接続、イヤーピースという看板が目の前に見えている状態だった。

 

やばい。本能的に思った。

 

私はハマり始めると本当に見境無いタイプである。お金とかいろいろ。最初からトップスピードで飛ばしちゃうタイプである。

 

 

とりあえず、ヘッドホン、ポタアンからは目を背け、リケーブルという沼に指先をちょこっとつけとくことにした。小指の先をね。

ちなみにリケーブルは端子、素材等々で価格にかなり幅がある。なんなら接続するイヤホンよりケーブルの方が高いなんてこともある。

 

 

私の場合は扱いやすさを重視しているので、そこまで高いのは買ったことがない。あと、L字のやつを探しがち。上記SE215は結局yinyooの青いケーブルに変えました。あみあみしてあって、きれいなブルーです。音が変わったか?と言われるとよくわからない。

 

 

その後はちょこちょこっと中華イヤホンに手を出したりして。ただ、この領域は沼どころか大海原に近かったので早々にお暇した。こちらの2本を試してから。

まずはKZのZSN(だったと思う…もう手元に無いので。きれいなグリーンだった)、値段も手ごろで高評価レビューも多かった。馬力があるけどぼやっとした音だったと記憶している。お次がKZのDQ 6。当時は今ほど流行ってなくて、価格も今より安かったような。シンプルで丸みを帯びた見た目が結構好きです。ただ、付属のイヤピはダメかも。

これはリケーブルして今も聞いている(kinboofiの純銅とかそういうやつだったと思う)。どの音域もまんべんなく鳴らしてくれるし、声を近くで聞かせてくれる。音の粒子が耳元でぱちぱち弾けているみたいな。ちょっと間を空けてから使っても違和感を感じない。

 

 話が長くなってしまったので(一応このブログには規定文字数みたいなものがある)、プレーヤーとヘッドホンの話は第2弾に譲るとして、今のラインナップの話をして終わることにしよう。

 

 

1 SATOLEXのツボミ。低音が楽しく聞けるコスパ抜群のイヤホン。プレーヤーはあまり選ばない。消耗品と割り切って何か安いの…という人にはいいかも。コードはちょっと貧弱気味だけどね。気軽に持ち歩けるのがいい。最近出番が減り気味。

2 KOSSThe Plug。知る人ぞ知るモンスターイヤホン。最初聞いたときはなんじゃこりああだったけど、エージングしていくうちにどんどん馴染んできて、密閉型ベストを選ぶならこれになるかもしれないところまで来ている。とにかくズンズン響く。没入感がすごい。安い。案の定クラシックとか、空間を重視する音楽とはあまり合わない笑 粒立てたい音さえぼわあっと響かせてしまう。コードは激弱(幸いまだ1本目は断線していない)。玄人はいろいろ改造して楽しむらしいがさすがにそこまでいけない。ひとつ欠点をあげるとすれば、しばらく他のイヤホンを使ってこれに戻ってくると、耳がこのイヤホンの良さを一瞬忘れてしまっていることかな笑 一応、派生のsparkplugも試してみたけど、やっぱりこっちの方がいい。

3 KZのDQ6。心の中でひそかにドラクエ6と呼んでいる。音については上記参照。これはあまりプレーヤーを選ばないけど、どっちかというと力のあるプレーヤーで聞いた方がいい音を聞ける気がする。私の好きなウォーム系の優等生。

4 ShureのSE215。音については上記。モニターなので何かを強調する感じではない。演奏されたまま、歌ったまま聞かせてくれる。プレーヤーはめちゃくちゃ選ぶタイプのコ。手元の中でならHiby R2に合わせるのがベストでcayinのとはなかなか相性が悪い。mmcx対応をこれしか持っていないので手放す予定はなし。

5 HidizsのMS1(マーメイドの方じゃないやつ)。本体が重くて冷たいけどそれさえ我慢できればめちゃくちゃパワフルで繊細な音が聞ける。Cayinのプレーヤーとも相性がいいので、cooyinの2.5バランスにリケーブルして(バランス接続の下りは次回するかも)、そこからプラグで何故か4.4に変換して聞いている。4.4で聞いたときの迫力がすごいよ!

6 KOSSのKSC75。絶滅危惧種といわれる耳掛け式イヤホンの一翼を担う(勝手に思っている)。イヤホンのオールタイムベストなら間違いなくこれ。長時間聞いていても疲れない、開放型なので外の音もほどほど聞こえる、耳周辺の解放感、見た目からは想像できないほど広く鳴らせるし奥行きがある、安い。ただ音量が必要なので小型プレーヤーだと良さが活かしきれないかもしれない。今使っているやつはYaxiのイヤーパッドを装着して毎日愛用中。プレーヤーにも繋ぐし、switchにも繋ぐし、ipadにも繋ぐ。とにかく万能。問題は開放型なことだけ笑 ビリーアイリッシュのbury a friendにカラっとした味付けさえしてくれる実力派。

 

以下はおまけ。ワイヤレスイヤホンは音質云々じゃなくてコレクター魂で買っている。断然有線派。

 

7 オウルテックのKXK00クロスメサイア。起動すると礼儀正しい感じの杉田智和さんの声がするイヤホン。価格の割に音はそこまでだけど接続が結構安定している。ケースの手触りが結構気に入っている。

8 オーディオテクニカのATH-MVL2 IM。本当は加瀬さん=ジャーヴィスのが欲しかったけど見事出遅れた涙オーテクは昔ヘッドホンをちょっと使わせてもらっていたんだけど、迫力ある音というイメージ。これも中々な音を鳴らしてくれる。ただ、形がちょっと私の耳には合わないかも。見た目もアイアンマンスーツそのものでかっこいい。

 

以上、イヤホンの沼に足首まで浸かっている者の戯言でした。